トコジラミ(南京虫)

今朝のNHK総合テレビでトコジラミ(南京虫)のことを報道していました。トコジラミは一時発症が少なくなりましたが、最近また増加傾向にあるようです。有機リン系の毒性の強い殺虫剤が禁止されたこと、海外からの団体旅行者の荷物と共に国内の観光地に持ち込まれたことなどがその原因としてあげられるようです。欧米など海外では最近ホテルなどでも、被害が相次ぎ社会問題にもなっています。旅行者が衣類などに紛れ込んだ虫をスーツケースと共に、国内に持ち帰るケースも増えているようです。また悪いことに海外からのものは、種々の殺虫剤に耐性の場合が多いそうです。
 テレビでの報道でためになったのは、トコジラミの退治方法でした。炭酸ガスに呼び寄せられるという虫の習性を利用して、夜間に寝床の近くにドライアイスをカップ等に入れておきます。それをプラスチックの鉢植えなどの皿の上に置きます。周りをザラザラの新聞紙などを巻いて虫が上がって入ってこれるようにします。内側に入った虫は内壁がつるつるのプラスチックのために登って逃げられなくなり捕獲できるとのことです。虫は翅がないために飛べないのです。これは退治だけでなく、数が少なく虫が特定できない時の虫の検出方法としても使えそうです。そして虫をみつけたらやはり下の記事を参考に徹底的に退治する必要があります。70度以上では虫は死ぬようなので、マットレスをビニールでぐるぐる巻きにして日光に当て死滅させたという記事もありました。自分で駆除できない時には、お近くの保健所に相談して下さい。専門の駆除業者もあるようですが、かなり高価なようです。
 トコジラミは南京虫(英語ではbedbug)とも呼ばれますが、かつて中国の同地方に多かったことと、外国からの持ち込んだものには「南京」と呼んだなごりがあるともいわれます。例えば南京豆とか。
 トコジラミは半翅目トコジラミ科の昆虫でカメムシの仲間で、体長5~8mmで扁平な卵型をしています。褐色調をしていますが、吸血すると濃赤色になり丸みを帯びてきます。
22度から27度が至適温度であるために、夏場に活動し、冬は休眠状態になります。夜行性ですが暗い所では昼間も活動します。定期的に吸血しますが、飢餓には強く100日以上も飢餓に耐えるといいます。吸血後に脱糞し、大工さんの糸墨をはねたような黒いシミ跡を巣の近くに残します。
住処は、狭い木と木の隙間が多く、柱と鴨居の間、タンスの合わせ目、ベッドの裏、額縁また絨毯の裏、畳の裏にも住んでいます。ただ、どちらかというと床より上方に住処を求めるようです。
 炭酸ガスに寄ってきて、主に露出部を刺します。刺された部位に虫刺され様の赤み、しこり、出血斑、蕁麻疹様の赤みなどを生じます。(家ダニより大きめの赤み)
 駆除は巣や通り道に残留効力のある噴霧剤を散布するか、畳、絨毯などではフェノトリン(スミスリン)の散布が効果的のようです。
 治療は二次的に感染していなければ、強いステロイド剤塗布と抗ヒスタミン剤の内服が効果的です。
近年の虫は虱も疥癬も、このトコジラミも海外からの輸入によって薬剤耐性のものが増えてきているようです。ウイルスから細菌、虫に至るまで新型だの薬剤抵抗性だの厄介な病気がふえてきているようで困ったものです。
最近は、リーシュマニア症や、デング熱、チクングニア熱など日本ではありえないような疾患の報告もあります。世界は限りなく身近に人の交流も便利になってきていますが、これはパラサイトにとっても同じことです。よく海外に行かれる方は成田などの空港検疫所のパンフレットなどもう一度よく読まれることをお勧めします。

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