日焼け止め

今朝の新聞を見ていたら、「紫外線の防止効果に新表示」という記事が目に止まりました。日焼け止め化粧品の紫外線A波の防止効果を表す「PA」表示に、来年1月から「++++」という表示が加わる事になった、というものです。
 そもそも、日焼け止めというのは太陽光線の中の紫外線をカットして、日焼けを防止するという目的の外用剤ですが、サンバーン(いわゆる日焼け)、サンタン(日焼け後の色素沈着)を起こすのがUVB(中波長紫外線290-320nm)です。但し、地球はオゾン層で守られていますので、地表に届く紫外線は300nm(ナノメーター)より長波長の光線です。この狭い意味での日焼け(急性炎症)を起こすのがUVBで、その日焼け防止効果はSPF(Sun Protection Factor)で表されます。
 その検査方法は背中にサンスクリーンを塗った部分と、塗らない部分に疑似太陽光を当て、かすかに日焼けする量MED(最少紅斑量)を算定します。それらを割り算して、何倍の光量で紅斑が出たかを調べます。その倍数がSPFとなります。
すなわち、SPF値が高い程、紫外線防止効果が高いことになります。一般的に日常用では~20程度、レジャー用では~40程度、光線過敏症では40以上が指標になります。

今回話題の「PA」表示ですが、これはUVA(長波長紫外線320~400nm)に対する防御効果を表すものです。UVAは単独では大量に照射しなければ急性の日焼けは起こしませんが、光老化(皮膚癌、シミ、シワ)などに関係します。UVAは波長が長い分、曇り空でも同様に太陽から降り注ぐ、UVBと異なり、ガラス越しにも透過する、皮膚の真皮深くまで到達し、真皮コラーゲンの減少、日光性弾力線維変性を引き起こすことなどの特徴があります。また、薬剤性に光線過敏症を起こす事がありますが、この場合UVAが作用波長になっていることが多いので注意を要する紫外線でもあります。
そして太陽光線の中でUVAはその95%をも占める紫外線なのです。まだその働きが充分に解明されているとはいえませんが、その重要性は納得できると思います。
これまでUVAに対する紫外線防止効果が、PA(protection grade of UVA)「++」で4、8以上のものは全てPA「+++」で表示されていたものが、これからは16以上はPA++++で表示されることになるということです。
ただ、この表示は日本化粧品工業連合会独自の自主基準で、UVA防御効果に対する世界的な標準評価測定法は決定していないそうです。粧工連では即時型黒化を指標とし最少持続型即時黒化量(minimal persistent pigment darkening dose:MPPD)を算定しているそうです。ただ即時型黒化は白色人種では認めにくく、UVAによる皮膚障害の指標かどうか不明であり、PUVA紅斑を指標にするなどの他の方法もあるそうです。
いずれにせよ数字のみにとらわれず大まかなSPF、PA値を参考にして、日常生活、スポーツ、マリンスポーツなどの紫外線の強さの状況に応じてサンスクリーンの強さを選択すれば良いかと思います。また帽子、衣服などによる遮光も取り入れることが効果的でしょう。

SPFもPAも検査の際は実際の塗布量よりもかなり多く塗られている事、汗によりサンスクリーンはかなり落ちてしまうこと、(発汗時には2-3時間ごとに塗りなおすこと)、値が高くなって特に紫外線吸収剤が含まれたタイプでは光かぶれ(光接触皮膚炎)を起こす可能性があることなどを知っておくことは必要かと思います。
以前HPに載せた「日焼け」についても参考にして下さい。

新聞を読んで一寸調べてみました。
光に関する事、光線過敏症などそのうちまとめてみたいと思っています。

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