?(せつ)癰(よう)
  ?(せつ)癰(よう)

?は1つの毛穴を中心とした黄色ブドウ球菌による深在性膿皮症で、痛みを伴い毛包に一致した紅色丘疹として始まり、やがて毛包を取り囲む膿瘍(膿のかたまり)が形成されます。紅く腫れあがり、頂点に膿胞を生じます。(膿栓)。軟化すると波動を触れる様になり膿栓から膿が出るようになり、治癒に向かいます。小児には比較的少ないです。顔面に生じた場合はかつては面疔と呼ばれ、脳に近いため脳膜炎、敗血症を併発すると恐れられていましたが、現在は抗生剤により他の部位と同様に扱われています。但し、より注意が必要です。 (図1,2)
癰はより深部から始まり複数の毛包を侵します。項(うなじ)、肩、殿部などに好発し鈍痛のある皮下硬結、紅色腫脹となります。複数の膿栓を生じ排膿します。深い部位にできるために壊死、潰瘍などの傷を作ることもあります。糖尿病などの基礎疾患がみられることもあります。
【治療】黄色ブドウ球菌に有効な抗生剤を内服、外用します。膿瘍化し軟化したら切開・排膿します。但し、顔面の?(面疔)では頭蓋に近いために不用意な切開、穿刺は行わないようにします。癰では重症化することもあるので、できれば入院して安静、抗生剤点滴などの治療が望ましいです。

乳児多発性汗腺膿瘍(あせものより)
エクリン汗腺を中心とした膿瘍で新生児・乳幼児にみられます。いわゆる「あせものより」です。浅在性の化膿性汗孔周囲炎と混在します。汗疹(あせも)に黄色ブドウ球菌が感染し浅在性ないし深在性病変になると考えられています。頭部、顔面、背部に好発し有痛性丘疹・膿胞から大豆大以上のしこり、隆起を生じます。特に額、鼻、こめかみには多く発生する部位です。
【治療】黄色プ菌に有効な抗生剤の内服・外用をします。予防として涼しい住環境、吸湿性の良い下着、シャワー等で皮膚を清潔に保つことが推奨されます。膿瘍が排出できないときは切開、排膿することも必要となります。